価値・仕組み
ビットコインにも「おつり」がある?残りのBTCはどこへ行く?
0.01 BTC持っていて、0.001 BTCだけ送る。残りの0.009 BTCは、口座残高のようにそのまま残るのでしょうか。
結論から言うと、ビットコインでは、使う受け取り分から、送り先分と自分への「おつり」を新しく作ることがあります。相手があとから返してくれるのではなく、一つの取引の中で作ります。[S01]
冒頭の0.009 BTCは、手数料をいったん省いた説明用の数字です。ここからは、0.01 BTCの未使用の受け取り分が一つあり、その一つを使う例で見ていきます。ウォレットの残高が0.01 BTCなら、必ずこの形になるという意味ではありません。
残高は一つの数字でも、受け取り分は一つとは限りません

ウォレットに「0.01 BTC」と表示されていたら、一つのまとまりを持っているように見えますよね。
でも、ビットコインの取引では、過去に受け取ったうち、まだ使われていない分を使います。この未使用の受け取り分が、UTXO(未使用の取引出力)です。[S02][S03]
たとえば、0.006 BTCと0.004 BTCの二つを持っていて、合計が0.01 BTCになる場合もあります。同じ残高でも、中の分かれ方は同じとは限りません。これは内訳を説明するための例で、実在するウォレットの記録ではありません。
ここで知っておきたいのは、残高の合計と、取引に使う受け取り分は別ということです。どれを使うかは、ウォレットが選ぶ場合もあります。[S04]
0.01 BTCの一つを使って、0.001 BTCを送ると?
今回は、未使用の0.01 BTCが一つあり、その一つを使います。まずは手数料を省いて、数量の動きだけ見てみましょう。
| 取引で使う受け取り分 | 新しく作る受け取り分 |
|---|---|
| 未使用の0.01 BTCを一つ | 相手へ0.001 BTC、自分へ0.009 BTC(おつり) |

説明用の例です。この表では手数料を省いています。
元の0.01 BTCから0.001 BTCだけを切り取って、0.009 BTCを元の場所に残すわけではありません。使う0.01 BTC全体を取引の入力にし、相手への支払いと、自分のおつりを新しい出力として作ります。[S01][S05]
「入力」は、この取引で使う過去の受け取り分を指すもの。「出力」は、この取引で新しく作る受け取り分です。実際の入力データでは、過去の取引と、その中のどの出力を使うかを指定します。[S05][S06]
取引が確認されれば、元の受け取り分は使用済みです。同じものをもう一度使うことはできません。自分に残した新しいおつりは、次の取引で使う受け取り分になります。[S01]
この例では一つを使いましたが、いつもウォレットの全保有額を使うわけではありません。ほかに受け取り分があれば、選ばれなかった分は、その取引では使いません。[S04]
実際には、手数料の分も必要です
手数料を省いた例では、おつりは0.009 BTCでした。実際の取引で同じ0.01 BTCを使い、相手には0.001 BTCを送り、自分が手数料を払うなら、おつりはその分少なくなります。
今度は、手数料を0.00001 BTCと仮定します。これは計算を説明するための数字で、現在の手数料の目安ではありません。
| 項目 | 数量 |
|---|---|
| 使う受け取り分(入力合計) | 0.01 BTC |
| 相手に送る分 | 0.001 BTC |
| 自分のおつり | 0.00899 BTC |
| 入力合計と出力合計の差(手数料) | 0.00001 BTC |

0.01 −(0.001 + 0.00899)= 0.00001 BTC。
通常の取引では、手数料専用の第三の送り先を作るのではなく、入力合計と出力合計の差が手数料になります。[S01]
この表は、相手への数量を変えず、自分が手数料を払う場合です。ウォレットには、指定した送付額から手数料を差し引く設定を持つものもあるため、実際の操作では、相手に届く数量と費用を区別して見てください。Bitcoin Coreにも、この指定があります。すべてのアプリに同じ画面があるという説明ではありません。[S04]
おつりは、相手の返金を待つものではありません
現金のおつりなら、代金を渡したあと、お店から受け取りますよね。
ビットコインでは、送る側が作る一つの取引に、相手への出力と自分へのおつりの出力を含めることがあります。「送った相手があとから戻してくれる」という約束とは違います。[S01]
Bitcoin Coreの取引作成機能では、おつりの受け取り先を自動で用意する指定もあります。ただし、ウォレットごとに機能や画面は違います。毎回、自分でおつり先を入力しなければならない、という意味ではありません。[S04]
二つの出力を見ても、片方がおつりとは限りません
おつりも、ブロックチェーン上では普通の出力です。数量や、次に使うための条件が記録されます。「これはおつり」という専用の項目は、通常の出力データにはありません。[S01][S06]
ウォレットの表示や検索サイトの説明で、おつりと示されることがあっても、その説明と、取引そのものに記録されたデータは分けて考えます。
出力が二つあっても、二人への支払いかもしれません。数だけで「こちらがおつり」と決めることはできません。また、支払いと手数料にちょうど使える場合など、おつりを作らない取引もあります。必ずおつりがある、必ず二つの出力になる、とは覚えないでください。[S04][S06]
取引所の画面にある残高も、同じ見方でいい?
取引所に預けているBTCの残高と、自分で管理するウォレットの受け取り分は、分けて考えます。
事業者が利用者の残高を管理する画面から、「自分専用の0.01 BTCのUTXOが一つある」とは読み取れません。画面の数字が、そのままブロックチェーン上の自分専用の受け取り分を表すとは限らないからです。[S07]
この記事は、通常のビットコインのオンチェーン取引の仕組みを説明しています。各取引所の内部処理や、個別ウォレットの操作手順を説明するものではありません。
残高の数字の奥に、取引のつながりがあります
ビットコインのおつりは、使った受け取り分から、自分に残す新しい出力です。
この仕組みを知ると、取引の記録に送り先が複数あっても、「自分が見ている支払いとは別の出力もあるかもしれない」と考えられます。ただ、記録だけを見て、どれが誰のおつりかまで決めつける必要はありません。
買うことや、試しに送金することが、理解の条件ではありません。図の「使う受け取り分」「相手へ」「自分のおつり」を指しながら説明できれば、今回の疑問には答えられています。
あわせて読む
- ビットコインを買うって、何を買うの? — 取引所に預ける場合と、自分で管理する場合の違いをもう少し知りたいときに。
- ビットコインって、結局なに? — 同じBTCを二度使わせない仕組みから読み直したいときに。
出典・確認情報
情報確認日:2026年10月12日。一般的な仕組みの解説であり、送金操作や投資を勧めるものではありません。本文の数量は説明用の例です。本記事にアフィリエイトリンクはありません。
- [S01] Bitcoin Developer Guide:Transactions — 使うUTXO全体、おつり、入力と出力の差。古い手数料・スクリプト運用の記述は現在仕様として採用していません。
- [S02] Bitcoin Core 31.0:gettxout — 未使用の取引出力を、取引IDと出力番号で調べる仕組み。
- [S03] Bitcoin Core 31.0:listunspent — 未使用の出力を一覧で扱う仕組み。
- [S04] Bitcoin Core 31.0:walletcreatefundedpsbt — 入力の選択、おつり先、手数料の差し引き指定、おつりがない場合の戻り値。Bitcoin Coreの機能例であり、全ウォレット共通の操作仕様ではありません。
- [S05] Bitcoin Developer Reference:Transactions — 過去の出力を指定する入力、数量と使用条件を持つ出力の基本構造。古い取引形式の説明全体を現行仕様として使ってはいません。
- [S06] Bitcoin Core 31.0:decoderawtransaction — 現行31系の入力・出力データの項目。取引内の専用のおつり印と、ウォレット側の判定を区別する根拠。
- [S07] Bitcoin.org:FAQ — 「What is self-custody?」「Why do people say not your keys, not your coins?」で、取引所などに預ける場合と自分で鍵を管理する場合を区別。本文では事業者の個別サービス仕様を断定していません。
本記事はAIを活用して制作し、一次情報と照合しています。図解は自作の説明用概念図です。
